公認会計士の研修制度について
こんにちは、公認会計士の小林祐士です。
本日は、8月13日の日本経済新聞に小さな記事でしたが「会計士協会 研修不適切受講で処分」という記事がありました。
ここで公認会計士の「研修」って何なのかという点を解説いたします!
日経新聞の記事の概要
「日本公認会計士協会が研修を不適切に受講していた問題を巡り、個人会員50人に対し会員権の1から3ヶ月停止や戒告を実施した。また、A監査法人については、研修の監督義務を怠ったとして会員権を1ヶ月停止した」というものです。
公認会計士の研修ってなんだろう?
研修とありますが、実は公認会計士は、資格取得後も継続的専門教育制度(CPE制度)という制度が設けられています。もちろん、業務上必要な知識については自分自身でブラッシュアップしていく必要がありますが、公認会計士では大学の授業の単位と同じように毎年決められた単位数を取らないと協会からまず、名前が公表されるとともに研修達成に向けての計画表を提出するように求められます。それにも従わなかった場合には戒告や会員権停止など処分されることになります。
では、取らなければならない単位数とかはどうなっているのでしょうか?
簡単に見ると①3年間で120単位以上、②1年あたり最低20単位以上、③必須科目単位は毎年受講しないとならない
この3つを全て満たすことが必要です。ちなみに、研修時間2時間を1単位として計算します(^_^;
1年間に最低40時間!
これは、最低でも毎年約40時間は研修時間に費やしなさいということになりますが、通常業務で忙しいなか、多くは休日に研修時間を割り当てることになります。大手監査法人に勤務する場合は、平日の業務時間に集合研修が設けられるのでちゃんと出席していれば要件をほとんど満たすことになります。
しかし、独立して監査法人を離れると完全に自分で研修時間を確保したり、必要科目を受講しているかなどの管理をして時間も確保しなければならなくなります。
私もなんとか毎年時間をつくって研修に時間を割り当てています。
受講スタイルは集合形式や各自のペースで受講できる「eラーニング」など複数あります。
不適切受講が出てからは、「eラーニング」の画面を立ち上げると、不適切受講への処分がありますと警告メッセージが出てくるようになりました・・・
不適切な受講例とは?
不適切受講の事例として掲載されているのは
①複数の講座を同時に受講すること
②講義の視聴速度を速めて受講すること
とあります。
日経新聞の記事にある不適切受講は、記事には記載されていませんが、これに抵触したためのようです。
個人的に少し不便だなと思うのは、②の視聴速度を速めてはだめということ。
会計士協会のシステムでは物理的に再生速度を変更することは出来ないのですが、いつもWebで何か視聴するときは再生速度を速めて聞いているので
これが出来ればいいなと思っていたのですが、不適切受講ということになってしまうのであれば諦めるしかないですね。。
研修時間が単位の計算に必要となるので、集合研修とWEBで研修に要した時間を同じにするということかもしれません。
でも処分された会員は、どうやって視聴速度を変更したのだろうか??
また、ようやくですが、もともと集合研修の際は公認会計士の研修カードをカードリーダーに通して出席を登録するのですが、開始の時だけではなく、終了の時にもカードリーダーを通さないと研修を受講したことにならないようです。これは当然かなと。開始時にカードを通して途中で帰ってしまうケースも多くありますのでね。。。
他の士業でも研修制度はあるのですが、私の知る限り、税理士や行政書士よりも公認会計士の研修制度は、かなり厳格に要件が求められており、研修未達成者に対する処分も厳しいと思います。
公認会計士の研修制度の意義
公認会計士の業務の品質は、こういった研修制度によっても担保されていると思います。
資格取得後、まったく勉強しなくなってしまう方もいると思いますが、公認会計士は試験合格後も制度として勉強が必要です。
本日はここまでとなります。
また次回お会いしましょう!