実際に粉飾決算に遭遇したことはあるの?
こんにちは。公認会計士の小林祐士です。
本日は、公認会計士の業務である監査で粉飾決算に実際に遭遇したことはあるの?というテーマでお話したいと思います。

まず、粉飾決算とは?

例えば、商品販売を行っている会社が、売上高を良く見せたいということで架空の売上を計上するといったように、実態とは違った決算書を作成することです。
公認会計士が関与する大企業は、その会社の株式を東京証券取引所などに株式を公開、つまり上場しています。
このような大企業が作成する決算書には、株主総会に提出する決算書の他に、東京証券取引所に有価証券報告書という書類を提出します。
そして、このような大企業には金融商品取引法が適用されます。

粉飾決算をした場合、どんな罰則があるのか?

粉飾決算を行った場合、会計の分野ではこの金融商品取引法の197条に罰則が定められています。大まかにいうと、有価証券報告書に重要な事項につき虚偽の記載のあるものを提出した者に対して、十年以下の懲役若しくは千万円以下の罰金を科すというものになります。

では、粉飾決算に実際にあったことはあるのか?

粉飾決算に実際に遭遇したことがあるのかという点ですが、10年ほど前に1回ありま した。ただ、正確にいうと、上場企業の粉飾ではなく、株式公開を目指している公開準備会社で粉飾決算に遭遇したということになります。

どうして粉飾決算が判明したのか?

これはその会社の経理担当社が、告白したため判明しました。
残念ながら、企業の粉飾決算の報道が何度かされております。
公認会計士の監査で発見される事例は少なく、従業員の内部通報など企業内部の者により情報がもたらされて発覚するケースがほとんどです。
また別の動画で解説しますが、公認会計士の監査は粉飾決算を発見することを目的としたものではないという性質があります。
私が携わった事例では、実は実際の業績があまり良くない状況であるのに、金融機関への報告用に業績を良く見せた決算書を別途作成しているという事例でした。
この報告に触れ、監査チームはすぐに現場を引き上げ、契約解除という結末になりました。
その会社がその後どうなったかは定かではありませんが、これが正月休み明けすぐの仕事であったのでとても印象に残っている業務でした。
経理担当の方が正直に話してくれなかったらもしかしたら判明しなかったかもしれませんし、普段の監査チームとクライアント担当者とのコミュニケーションが良かったという結果かもしれません。

さいごに

本日は、粉飾決算に実際に遭遇したことがあるの?というテーマでお話させていただきました。また、公認会計士の監査が粉飾決算を発見することが目的ではないこと、そして粉飾決算が発覚するきっかけという点についても解説させていただきました。
最後までお読みいただきありがとうございました。