監査法人の決算書
こんにちは、公認会計士の小林祐士です。
本日は、公認会計士が多数在籍する「監査法人」の決算状況がどうなっているのかを見てみたいと思います。

あずさ監査法人の決算書

私が以前所属していた「あずさ監査法人」の決算書が公開されておりますので、見てみたいと思います。
公開されている最新の決算書が「2020年6月30日時点の決算書」になります。
あずさ監査法人の決算日は、6月になります。

監査法人の成り立ち

日本の大手監査法人は、もともと個人が行っていた公認会計士事務所が合併を繰り返し、大規模化して現在に至るという経緯があります。
あずさ監査法人でいうと、もともと監査法人朝日新和会計社が井上斎藤英和監査法人と合併し、「朝日監査法人」となりました。その後、「あずさ監査法人」と合併し、名称が「あずさ監査法人」として現在に至るという流れです。これが2004年のことであり、私が公認会計士2次試験に合格したのが2005年でしたので、入社した時は、合併の1年後という時期でした。
あずさ監査法人というと「KPMG」という文字も出てきますが、この「KPMG」は、4大国際会計事務所のひとつであり、あずさ監査法人が海外の顧客を含め、グローバルな視点からクライアントを支援するため、KPMGインターナショナルのメンバーファームとして加盟しているためです。

気になる決算状況

あずさ監査法人が監査する会社数は、3,635社あります。前期比で21社増加していました。
メインの収入である「監査証明業務収入」は、なんと82,770百万円!前期比4,485百万円の増加です。
また、非監査証明業務収入は23,199百万円で合計105,970百万円となっています。

費用はどのような構成か

監査法人は監査証明サービスを提供するので、物を仕入れたり、物を作ったりというものはありません。
費用の大半は人件費です。
決算書を見ると、業務費用は103,517百万円、そのうち人件費が72,462百万円かかっています。
最終的な当期純利益は、985百万円となっていました。
監査法人らしいなと思ったのは、やはり国際会計基準を参考に積極的に引当金を計上、開示している点です。
たとえば、「有給休暇引当金」です。中小企業の決算書ではほぼ100%の確立で遭遇しません。
これは、職員の未消化有給休暇に対応する人件費相当額を引当金として見積計算して計上しているものになります。

会計士はどのぐらい所属しているのか?

全国に事務所がありますが、東京事務所だけで1,738人、全国では2,588人が現場で活躍する会計士として所属しています。
監査法人の経営陣は、「社員」と呼ばれますが、この社員にも公認会計士がいて、その人数は、全国で約550人います。
その他に、「公認会計士試験合格者」や事務職員が所属しており、総勢約6,000人の規模になります。

監査法人を監査する?

監査法人も公認会計士法の規定により外部の公認会計士から監査を受けています。
あずさ監査法人では、「三優監査法人」が会計監査を行っています。
おわりに
退職した年の決算書(2011年6月)を見ると、業務収入が88,006百万円、人件費で63,594百万円、当期純利益が244百万円でした。
ちなみに、当時の決算書は金額の単位が千円単位になっていました。
監査法人で働いている当時は自社の決算書は特に知らされていないし、あまり気になりませんでしたが、
監査法人を離れてみて改めて決算書を見てみると当時見えなかったものが見える気がしました。
本日もページへのご訪問、ありがとうございました。